酪農・炭焼き・ログハウス!標高800mで牛と暮らす生活を密着取材!

私たちも普段から食卓でいただくことがある「牛肉」。

当たり前のようにいただいている食材のひとつですが、一体どのように飼育されて、私たちの食卓に届くのかご存知でしょうか。

「牛を飼う」と一言でまとめても、子牛を育てて販売する「肉用牛繁殖経営」と、子牛を購入して肉用に育てる「肉用牛肥育経営」とがあります。

そして、今回取材させていただいた大豊町在住の渡辺則夫さんは、その前者となる「繁殖経営」を営まれています。

標高800mで牛とともに暮らす生活・・・・。まるでアニメの世界のようです。

しかも、農家民宿も経営されているんだとか!

これは、取材せざるを得ない!!!

ということで、今回はチーズ作り・炭焼き・養蜂などなど・・・渡辺さんの暮らしに密着してきました!

標高800mの山奥で牛と暮らす

農家民宿レーベンの温もりのある外観

農家民宿「レーベン」

高知県大豊町の標高800mの梶が森の中腹に、渡辺則夫(わたなべ のりお)さんがご家族とつくられた、1日1組限定の田舎暮らし体験が楽しめる農家民宿。

敷地内では、約10頭の和牛を飼いながら肉牛の繁殖経営も行う。最近ではジャージー牛を飼育し、そのミルクからチーズを作って販売も開始。購入は「本山さくら市」「道の駅大杉」「道の駅土佐さめうら」「とさのさと」で可能。同じ大豊町の「大田口カフェ」でもチーズを使った食事が提供されることも(要確認)。

まずは最も気になる「牛との暮らし」について。

牛舎を案内して頂きながら話をお伺いしました!

牛舎の中で牛を見て微笑む渡辺さん

渡辺さんが行う牛飼いの方法は「繁殖経営」と呼ばれる、子牛を育てて販売するというもの。

この牛舎には現在、繁殖牛が9頭とジャージー牛が3頭、さらに最近生まれた子牛がおり、その子牛は、生後7ヶ月ころになると、市場へ出荷されます。

一年に一度、子牛を産めるように計画的に種付けして、繁殖をするサイクルです。

繁殖経営の難しさは、一度妊娠のタイミングを逃してしまうと、次の妊娠しやすい周期まで待つことになるので、それまで「タダ食い状態」になってしまい、支出が増えてしまうこと。

なので、なるべく効率よく回すには、種付けのタイミングはとても重要なんだそうです。

さらに最近では、繁殖経営のみならず、ジャージー牛のお乳から絞ったミルクを使って、「セミハード」「モッツァレラ」「カチョカバロ」の3種のチーズ販売もしています。

ジャージー牛のミルクからつくった自家製チーズ

取材させていただいた当日は、渡辺さんのところでとれたてのミルクもいただきましたが、これがまたとても濃厚でおいしかったです。

絞りたてミルクをホットで。なんて贅沢!

しかし、牛ほど大きな動物を飼っていると、エサって何を食べるのか気になるところ…!

渡辺さんによると、エサは秋に1年分くらい確保できるように、藁や牧草を刈って、乾燥させておくそうで、屋根裏のスペースには藁がギッシリと保管されていました。

牛の餌には藁やサイレージ、栽培した牧草を与えている

栄養のことも考えて、濃厚飼料と、乾燥した繊維質の草を与えているそうです。

冬も終わり、暖かい季節になると、青草も次第に生えてくるので、3箇所の牧草地を順々に巡るように、放牧がはじまります。(取材時は4月)

最初の1箇所目の牧草地をまわり、2箇所目、3箇所目と巡っていくうちに、3箇所目に放牧しているころには、1箇所目の草がまた伸びている状態になっているのです。

牛糞堆肥を利用したトマトの有機栽培

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現在はトマト苗を栽培中

また牛を飼うだけではなく、その牛のうんちは牛糞堆肥として、土へ還し、土を肥沃にしてくれます。

そんな土を使って、渡辺さんはずっと昔から、有機栽培でトマトもつくってこられました。

取材に訪れた4月上旬にはすでに種まきが行われており、今はハウス内で育苗をしています。

梶が森の標高800mという涼しい気候を活かして、ここではなんと、11月頃でもトマトの収穫ができるのだそうです。

土地柄を活かした養蜂&炭焼きも楽しみのひとつ

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今は実験的に「いぶりがっこ」を燻製中

自然に囲まれた土地だからこそ、なにかをつくる「楽しさ」がここにはあります。

民宿のすぐ下には、養蜂用に巣箱も仕掛けられていました。

ここ数年はハチの病気が流行っているとかで、蜂蜜はとれていないんだそう

民宿の目の前に広がる針葉樹林。

そこには、たくさんのシイタケのホダ木が並べられており、取材に訪れた日も「そろそろシイタケの終わりの季節だけど、よかったらどうぞ」と、肉厚の原木シイタケをおすそ分けをいただきました。

さらには、炭焼きも昔からされていて、牛舎のすぐ近くには炭焼き窯もありました。

炭焼き窯

今も現役で使われている窯で、こたつは今でも自家製の炭を使っているんだそう。

渡辺さんいわく「炭を使うこたつは、温まり方が全然違いますよ」とのこと!

自分で焼いた炭で温まるのは格別だろうなあと想像します。

渡辺さんの暮らしは農家民泊レーベンで体験可能!

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ーーー色々とご紹介頂きましてありがとうございました!最後に農家民宿「レーベン」について教えてください。

農家民宿レーベンは1日1組限定の宿として運営をしています。

時期にもよりますが、カッテージチーズ作り・モッツァレラチーズ作り・あかうしの餌やり・あかうし&黒牛放牧・野菜の収穫などが体験可能です。

ーーーいろんなことが体験できるんですね。ちなみに「レーベン」の由来はなんでしょうか?

レーベンの名前の由来はドイツ語の「leben」です。

直訳すると「生命」という意味があります。

牛も私もここで生きていますという意味をつけて、名付けました。

ーーー農家民宿「レーベン」はログハウスが特徴的ですが、ご自身で建てられたのですか?

このあたりを開拓するときに伐った間伐木を使って建てました

丸太の皮剥は自分でもやりましたが、ログハウスを建ててくれたのは、隣の本山町の腕のいい大工さんです。

私もとても気に入っています。

ログハウスの木の温もりに包まれながら「農家民宿レーベン」だからこそできる体験をたくさんしてほしいですね。

ーーー素晴らしい環境ですね。季節を変えて訪れても、またその時々でちがった楽しみ方を教えてもらえそうです。

そうですね。四季を通じて様々な表情を見せてくれるのも魅力の1つです。

今度はぜひ泊まりにいらしてください。

ーーーぜひ!次回は泊まりに来させてください!本日は貴重なお時間頂きましてありがとうございました

こちらこそ、ありがとうございました。

<宿泊料金>
一泊二食  ¥7,150円(税込/1人)~
素泊まり  ¥3,850円(税込/1人)~

<金土日祝および繁忙期間(7/14~9/30)(4/25〜5/6)>
一泊二食  ¥8,250円(税込/1人)~
素泊まり   ¥4,950円(税込/1人)~

※営業期間は4月頃~11月頃まで。(不定休 / 要確認)

今回ご紹介した「農家民泊レーベン」のご予約やアクセスについては、公式HPからご確認ください。

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